こんにちは、まことです
この11月、もう間もなくですが
ゲームマーケット2021秋という
ボードゲームのイベントがあります
そこで私が数年前に
デザインしたゲームが
鳩のゲームとして生まれ変わって
なかよしさんのブースで
発表されることになりました
ところで私やなかよしさんは
映画のDVDなどについている
「メイキング」や「音声解説」などを
観るのが好きです
きっとゲームについても
そのような裏話がお好きな方は
たくさんいらっしゃいますよね
なかよしさんに頼まれたこともあり
この機会に、デザイナーズノートを
書いてみることにしました
このゲームのはじまりのことは
なんとよく覚えていません
鳩のゲームでは
なかったことは間違いない
初期衝動はおそらく
「FXって不思議な仕組みだな」と
思ったことです
いまだに
理解出来ているとは
言い難いのですが
このゲームは
私が面白いと感じた
FXの魅力をゲーム化できているつもりです
「通貨を売るところから入れるのなんでなの???」
みたいな
「なんかつぎ込んだお金の価値が
まったく当てにならないみたい??」
とか
そういう謎で掴みにくいけど
現実に存在するし
曖昧だけど面白い部分も含めて
形にようと思っていました
最初は当時(2017年くらい?)の
ゲームマーケットで出店者の有志が
やっていたトランプルール企画の
募集に乗っかろうと思ったはずです
とりあえずトランプを出してきて
「んー数字の幅がありすぎて予想できないな」と思い
「まーいっそ1〜4くらいの少ない数にしよ
なにせ私はスカートデッキの方が好きなくらいだし、
数字は少ないほど美しい」というような
謎の美学からスタート
トランプを
あれこれいじって
最終的に各スートに
1〜4が1枚ずつ
さらに11,12,13があるから
追加で1枚ずつ
あと0がどうしても欲しいから
とりあえず10をゼロってことにしました
10,11,12,13は
十の位を省いて使うって考えです
これで1〜3が
4スートに2枚ずつ合計24枚
さらに0と4が4スートに
1枚ずつずつで8枚
合計で32枚のカードで
ゲームを作るってことに
きめたように思います
何故って?
スカートデッキが好きだから!
このトランプは
国ごとの貨幣と考え
それを取引する
仮想上の通貨として
コインを用意しました
テストのときは
最初はコインの枚数を
あまり考えていなかったので
コンプレットの木製タイルとか
その場にあった
ポードゲームの中に入ってる
プレーンで枚数の多い
タイル的なものを使ってました
新作「虚無と富」をテストプレイしました。
— 転がる運命亭 (@5631_tei) 2017年12月16日
宝石の売買をテーマとしたゲームに落ち着きそうです。世界経済を回している錯覚に陥ります。テスト用コンポーネントを作らなきゃ。
#活動再開 #転がる運命亭 #虚無と富 #カードゲーム #ボードゲーム #テストプレイ #経済ゲーム #交易 #FXっぽさ pic.twitter.com/8HcsdxPOPt
当時のツイートより。
話はそれますが
わたしはゲームを思いついたら
まずルールを書くタイプの人間です
このゲームも
テストプレイより先にルールを書いてます
ルールと言っても最低限
私が解読できればいいくらいのメモです
さてルールを書き終わったので
どこかで遊べないかなー
トランプでできるってことは
コンポーネント作らなくていいから
テストプレイ楽チン〜とか
思ってるタイミングで
ちょうど友人と3人で遊べました
結果から言うと
「ちゃんと作って発表した方がいい」と
諭されました
トランプで遊んでる場合じゃねーってこと
おいおいマジかよ
とはいえこれ
ノンフレーバーやぞ
とりあえずテストプレイのとき
「0」を引いた時に覚える
虚無感が激しい味わいが
印象的だったので
『虚無と宝石』という
名前にした気がします
すこしゲームの内容を紹介すると
このゲームでは
テーブルにスートごとに
並べたカードをコインで
記された価格で買い取るわけです
このコインは
自分達が支払ったときに
置くこともあれば
ラウンドの始めに
山札から現れることもあるんです
その時に感情を揺さぶるのが「0」です
新たなコインを生み出さず
しかも最終得点としても0なのに
値段だけは
いっちょ前に提示されたりする
しかも他のカードの購入を
阻害するんですから驚きです
でもですね
この「0」のカードも
時として「売り」で凄く役に立つ時もあるし
何かと便利でもあるんです
手札枚数のブラフにもなるかもしれない
次回作、虚無と富をテスト。ガラスと宝石か虚無と宝石か名前に迷う。
— 転がる運命亭 (@5631_tei) 2017年12月28日
テストカードは数字を上下に配置し忘れて遊びにくい。
プレイアビリティの改善が必要だ。あとガラスはやっぱり各宝石にあった方がいいな。
#虚無と富 #虚無と宝石 #ガラスと宝石 pic.twitter.com/9baKbKMtPg
当時のツイートより。
そんなわけで
「虚無と宝石」という
名前も気に入ってきたけど
宝石とガラスでもいいなー
ガラスは無得点でさ、とか
そう思ってたらさ
またテストプレイの機会に恵まれました
たしかこのテストのときに
テーマとして「人の人生」はどうか?
とかいうアイデアがでました
ポートレートとか
ポートフォリオとか
そういうやつ
そこから「ポートフォリオオブマイライフ」
というタイトルも出てきました
すっかり忘れていたのですが
いくつめかのバージョンのルールのメモに
確かにそう書いてありました
このくらいのルールでは
スタートプレイヤーの扱いなど
ほぼ今の原型ができあがって
コインやカードの枚数の調整のため
結構な回数のテストプレイを
したと思います
いろんな人と遊んだので
時には「私の好みではない」と
言われたりもしました
ゲームですから当たり前な感想ですね
でも私はけっこう気に入っていました
いろいろな変化や調整を経て
形が定まってきたので
ルールを丁寧に書き
とある企業の公募に
製品化を相談しました
結果として
その際は製品化しませんでした
そこから何年たったかな?
東京なかよしデザインさん( @TkyND )の新作『ポートレートオブポッポ』のテストをしました
— 転がる運命亭 (@5631_tei) 2021年10月3日
人数による調節や目標カードの追加など有意義なテストにりました
※カードは近場にあったトランプを使いました pic.twitter.com/JnfL5nhEsg
最近のツイートより。写真のカードはうちにあった適当なトランプです。
今回
東京なかよしデザインさんから
『ポートレートオブポッポ』という
思いもしなかったタイトルで
「鳩の一生」をテーマにした
ボードゲームとして
出していただけることになりました
なかよしさんとの制作の過程で
「虚無と宝石」にはなかった
目的カードという得点要素の追加など
ゲーム的な調整があり
さらにコンポーネントでは
鳩に関するフレーバーの盛り付け
しかもオールユニークカードと
とっても豪華な内容になりました
鳩の素敵なイラストは
STUDIO U×F(スタジオユーエフ)の
溝内滋さんが描いてくださってます
STUDIO U×Fさんは
香川のボードゲームサークルです
私はこのサークルの
『トレンド』というゲームが
本当に好きで、このブログで
アワードも贈らせていただきましたし
ああ『大熊山』も好きだし
ああ!
えーっと
とにかく絵が
素敵なんですけど
そんな絵を鳩のゲームのためだけに
ご用意いただけたのがとても光栄です
無色透明だったゲームに
華やかな彩りがつき
体験がより一層豊かに
なったように思います
ゲームを遊んだら
落ち着いて
フレーバーテキストを読んだり
鳩の絵を愛でて欲しいです
そうしてもう一度遊んだら
もっともっと楽しくなるのでは
ないでしょうか
そんなわけでこのゲームの
デザイナーノート?を終わります
「鳩の走馬灯をロンダリングするゲーム」という
キャッチコピーでゲームを完成させてくれた
東京なかよしデザインさんに感謝を
最後は遊んでくださる方が
体験を通してゲームを完成させてください
みんなで遊ぶ時に
ゲームは産まれると思っています
『ポートレートオブポッポ』は
2021年11月20~21日に
東京ビッグサイトで開催される
「ゲームマーケット2021秋」で
お買い求めいただける予定です
その他の機会は、
なかよしさんのアナウンスをお待ち下さい
イベント当日、
私まことはブースにはいませんが
ぜひ会場へ足をお運び
いただけたら嬉しいです
ではまた、次の記事でお会いしましょう
東京なかよしデザインさんのサークルページ(ゲムマ公式)▼
東京なかよしデザイン | 『ゲームマーケット』公式サイト | 国内最大規模のアナログゲーム・ テーブルゲーム・ボードゲーム イベント
公式通販ページ▼
ポートレートオブポッポ - 東京なかよしデザイン通販 - BOOTH
STUDIO U×Fさんのゲームについて書いた記事▼
可愛くてたのしいゲームは最強『トレンド』- STUDIO U×F 【100点】 - #ボードゲームたのしいね
『たのしいねアワード2018 ボードゲーム部門』まこと編 - #ボードゲームたのしいね
おばばと熊が出る登山すごろく『大熊山』【120点】 - #ボードゲームたのしいね
街のファッショントレンドを見極めてビンゴする、最高に可愛いゲームの新作『トレンド・ザ・ブランチ』【120点】 - #ボードゲームたのしいね
イラスト担当の溝内滋さんによる、鳩のイラストの振り返り▼
「かばんにいっぱい」と「ポートレートオブポッポ 」 - studiouf ページ!
まことのサークルのtwitter▼
この記事を書いたのは、まこと