#ボードゲームたのしいね

全作オススメ! 遊んで楽しかったボードゲームのことを、ボードゲーム作家が2人がかりで書き綴るご機嫌なブログです☺

【2024年4月】なかよしのボードゲーム日記「ゲムマ2024春の思い出と『弘法と筆』そして『超五十六ゲーム』の話」※今月は遊べていないので

4月はぜんぜんボードゲームを遊べませんでした!

その代わり、「ゲームマーケット2024春」というイベントに出展参加して『弘法と筆』という作品を完成させたり、『超五十六ゲーム』がアワードにノミネートされたので、ボードゲーム日記としてそういう話を書いておきます。

 

 

 

ゲームマーケット2024春、出展10周年

パンパカパーン!

私がなかよし名義の創作ボードゲームサークルとして活動している「東京なかよしデザイン」は、イベント初出展であるゲームマーケット2014春を起点に数えると今回2024春の出展でちょうど10周年を迎えたを迎えたことになります。

イェイ!

他の人が10年も続けたという話を聞けば心底「大したもんだな…!」と思うのですが、自分が10年続けてきたことについては「続けてきただけだな…?」と思ってしまうのは否めないところはあります。

だって何百部完売!とか、さっそく商業出版決定!みたいな華々しい実績があるわけでもなく、やりたいことのなかでやれることを、ほそぼそ繰り返しているだけに過ぎない…!

とはいえすっかり大人なので、何事も継続10年くらいになってくるともはや続けられるというのは個人の意志だけのことではないなということはわかります。

だって「繰り返す」とか「続ける」って大した取り組みですからね。人間って環境の変化にすごく弱いし、そもそもすぐ死ぬし。コロナ禍みたいな思いも寄らないことだってあるから。私の方が大丈夫でもイベント自体がなくなっている世界線もありえたでしょう。やがて「繰り返せた」「続けた」になってそれが長くなってくると、意味合い変わってきます。

思えば思うほど10年ってすごさはあるよね。だからこういう節目には応援してくれる人にも伝わるよう、ちゃんと声を出して祝っていきたいなと考えるようになりました。

本当に、ありがとうございます。これまで買ったり遊んだり手伝ってくれたひとりひとりのおかげで、やらせていただいております。

というわけでこの春は、いつものボードゲームだけでなく、記念品のトートバッグを制作したりもしました。もちろん春以降もしばらく手に入るグッズなので、手にとってもらえたら嬉しいです。

 

出続けているゲームマーケットというイベントについては、この春だから特にどうこういえることは、見当たらないかもしれません。

10年も経っているので、そりゃあわかりやすく違うこともまあいくつかあるにはありますが。運営が変わったとか。

でも大抵の変化というのは、ぱっと目に見えるような劇的なものは案外少なくて。期間を掛けてグラデーションで起こっていくものですから。ほとんどのことは数年前から起こっているし、今後も起こるような変化の過程にあると思っちゃうんですよね。

でもまあ例えば、客層という着眼点を与えれば、ゲームマーケットは2日間のイベントになっていますよね。1日目と2日目はたぶん多くの両日出展者が頷くような違いが明らかにあって。

土曜はボードゲーム歴のあるコアなファンが多そうで、それに対して日曜はなんなら初めてとか、目的もないまま会場を訪れるようなカジュアルなお客さんが多そうだなみたいな、客層の違いをより明確に感じるようになってきたなという所感はあります。

そして2日間を通した全体的にみると、後者のようなカジュアルなお客さんの比重が年々大きくなっているように見受けられます。

私たちのような数年の歴を重ねて自宅の棚の収納に四苦八苦しているようなボードゲーマーともなると、ゲムマが近くなるにつれてやれこの作品がマストバイだとか、予約完売しましたとか、終わったら終わったで、ゲムマで何万使いました、戦利品はこれとこれですみたいな、目立つ話題ばかりに意識が向きがちです。

でもおそらくお客さんの過半数は、そんなの見てないし気にしないし、事前に細かく目的を決めたりもしなければ買ったものをいちいち報告したりしないんだな~。みたいなことが、肌感覚としてようやく腑に落ちてきましたね。

つまり10年前はまだまだボードゲームのファンだけのためのイベントだったゲームマーケットは、10年経った今、広く一般の人の中で日頃の楽しみのひとつにボードゲームを選ぶような人たちに開かれたものになっていると思うのです。

出展者の側はといえば、顔ぶれはすこしずつ入れ替わりながらも告知とか発行部数、原価、みたいな10年前と変わらない話題を定期的にループし続けているように見えたりして。それって代謝が巡ってるってことの現れなのか、ノウハウみたいなわかりやすい話題に偏り続けているだけなのか、判断に迷うところであります。

私としては、やりたいことできることと、お客さんたちの気分との間に、いい落とし所がないかなあと、ずっと考えているような気はしてます。どちらも変化するものなので、答えが決まるようなものでもなさそうですけどね。

そんなゲームマーケット。

10年東京ビッグサイトで開催されてきましたが、次回2024年秋には幕張メッセに場所を移して開催されることが決まっています。

それによって引き起こされる変化はまだまだ未知のもの。10周年でもまだまだ不慣れなまま、発見や挑戦の中にいることを引き続き楽しんでいければいいなあというふうに思います。

 

 

『弘法と筆』アクション論理パズル漢字クイズゲーム

初出展から10年目の節目に発表したボードゲームは、漢字クイズゲーム『弘法と筆』となりました。

なりましたっていうのは結果的にってことで、そしてなりましたっていうほど「記念になるものを出そう」と意気込んでもいなかったのですが。

ゲームマーケット2024春に向けて本格的に制作を始めたタイミングで、目当てにしていたイラストレーターさんがスケジュールNGだった(※これはいつも急に頼む私が完全に悪い)りしたため目処が立たなくなり、かといって新作なしにするのもなあと思いできそうな手持ちのネタの中から出来そうなものを選んだ。という話です。

果たしてこちらの『弘法と筆』は、身体を使って出題する漢字のクイズゲームであります。

1人のプレイヤーが出題者である「弘法」、そしてもう1人のプレイヤーが回答者の「筆」となって手を差し出し、握った手と手を通じてなんらかの漢字1文字を伝えようというのが、根幹のアイデアです。

2023秋にこのアイデアのみでコピー用紙一発の体験版として頒布、感触がよかったものですから本来作りたかった形に近くなるように仕上げてみようと思って、急ピッチで仕上げました。

体験版からの大きな変更点は、全員が書く/書かれる立場の協力ゲームだったのを、交代制にして見学のみで回答を試みる「弟子」という立場を追加したころです。そして添付していた漢字の表を、ちゃんと整理してカードにしました。

問題カードは無機質なランダム組み合わせじゃなくて1枚1枚、漢字を組み合わせる意味があるというか、なるべくちょっとしたストーリーや情景が思い浮かぶような組み合わせになるようにがんばりました。

そしたら問題カードが削れなくなっていって増やしすぎて、完成品は箱にみっちみっちになっちゃったけど。

スカスカよりは、いいから、いいよね!

で。

このゲームの、自分の手を取って、何らかの漢字をひとつ書いてもらう。という部分。

それだけ聞いたらたぶん、超簡単クイズじゃん何が面白いの?みたいに思われる方がほとんどだと思うんですけど。

これがまた、案外わからないもんなんですよ。実際にやっていただかないと想像つかないと思いますが。

なんでかっていう理由は、手がずっとつながってるから一筆書きになっちゃうからとか文字が自分にとって正面じゃないとか、人間って最初の思い込みが修正できないからとか、物理的心理的にいろいろ挙げられますけど。

結果、複合的にすごくわからないってことだと思ってます。

解くときの頭は「つくりがどうやら3つある」ですとか、「さんずいなのは確か」「とにかくしんにょう」みたいなところから手がかりを得て詰めていく、論理パズルのような思考になっていきます。

アクション要素が強くある難易度の高い簡単な漢字のクイズゲーム。

いみわかんなくて面白くないですか!?

大人なら誰でも知ってるような漢字しか出題されませんが、より漢字が身近な小中学生のほうが有利なゲームかもしれません。

あと、他の人が字を書く様子をまざまざ観察する機会も人生でそうはないと思うので。

えーそんなバランスで書きます?とか、書き順まじすか!みたいな感想で盛り上がるのも、このゲームの味わいとしてとても面白いなと思ってます。

 

イベント以外でも通販をやっているから、ネットで見かけただけの人もぜひチェックしてね☺

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『超五十六ゲーム』アークライトゲーム賞2024ノミネート作品

これはすごい話!

自分が作ったゲームが、おそらく現在の日本のボードゲーム界隈で1番価値ありそうなアワードに選ばれるかもしれないってんですからね。

冒頭では「華々しい実績もない」なんて謙遜しましたけど、これがその華々しい実績の芽になるかもしれないわけですよ。

まあ世の中って、1位以外のことは全然気にされないですからね、ノミネート止まりだとこれで終わりって話にはなりかねないんですが。

終わりだとしても大変励みにはなりますよ。世間は覚えてなくても、応援してくれてる人はきっと喜んでくれてますからね。

そして、終わりじゃないかもしれませんからね!!

表彰式は2023秋に行われるそうなので、乞うご期待ってところです。

わは。

 

ところで『超五十六ゲーム』がどういうボードゲームかっていうと、引いたカードにお題が書いてあるので、それを褒める言葉だけで上手に伝えようっていうクイズ形式のゲームになります。

もちろん通販やってるんでよろしくお願いします👇️

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4月の思い出

この4月から子どもが幼稚園に。ほかに大きなイベントとしてはゲームマーケットがありました。

生活リズムが大きく変わらざるを得ない中でイベントも抱えて、てんやわんやだったのでボードゲームで遊んでいる余裕はなく。でもまあせっかく記録を書いているので、今月の記事としてこんな文を書きました。

写真はゲムマ2日目の朝に護国寺に行ったときのもの。11時開場だったため余裕がありすぎてあさイチで観光しました。朝7時台でもう日差しがすごかった。よゆうぶっこいてそんなことをしていたおかげで、ビッグサイトの駐車場の空きがギリギリ。あやうく締め出されるところでしたが。あわただしくてもちょっと観光するのは意外とよかったので、機会があればまたどこか見たいものだと思いました。

来月も遊べるかどうかは微妙~だけど、遊べなくてもこうやってなにがしかの記録はつけようと思ってます。

それじゃあまたね☺

 

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この記事を書いたのは、なかよし☺(東京なかよしデザイン)

 

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東京なかよしデザインという名前でオリジナルのボードゲームを制作販売しています。
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