自分の騎士団を率いてヨーロッパを駆け回り、 影響力を高めるボードゲームです!
独特の色彩がかっこいいですね。
ロンデル風のマンカラシステムでアクションを行うのが特徴で、完成度の高い中量級としても評判の良い作品です。
日本流通版が出て半年以上が過ぎたタイミングですが、3人で5回ほど遊べたので感想を書きます。
目次
どんなゲーム?
十字軍をモチーフに、様々な脅威を収めるべくヨーロッパ各地を旅して回ります。
敵対勢力と戦ったり、兵士を集めたり、城や教会を建てることで、たくさん得点を集めた人の勝ち!
このゲームの特徴はなんといっても、「ウェッジホイール」によるアクション選択。
各プレイヤーの手元にある個人ボードにあるウェッジホイールは、6つのタイルに分かれています。
それぞれのタイルに、移動や戦闘、建物の設置などのアクションが割り当てられている。そして各タイルに置かれている黄色いトークンの数が、現在行えるアクションの強さになります。
手番になったらひとつタイルを選び、そこに描かれたアクションを実行する。
アクションを終えたら、選んだアクションのタイル上にあるトークンを手に取り、時計回りに隣のタイルへ1つずつトークンを配ります。(この所作が伝統ゲーム「マンカラ」と同じなので、マンカラ風とかマンカラシステム的に呼ばれる)
そうすることで、いま選んだアクションは続けて選ににくくなるし、選ばなかったアクションはトークンが増えて強くなるので、次の手番の選択肢が変わっていくのです。
アクションせずに、タイルを改良することもできます。その場合でもトークンの分配は行います。
準備の話に戻りますが、各プレイヤーは遊ぶ前に、担当する騎士団を決めます。
騎士団ごとにアクションの取り扱いが調整されるので、プレイ感がかなり変わることもあります。
ちなみに写真の「カラトラバ騎士団」は、「ゲームに慣れるまで使わないでください」と説明書に明記されているほど、めちゃくちゃピーキーな騎士団です。
ぜひ選んでみてください。
ひとりだけ別のゲームをやっているのでは?というほどの苦しさを味わえます…!
このゲームの得点は、「影響力」という扱いです。
毎手番で選べる5アクションのうち、移動を除く4つのアクションで影響力が発生します。
得られる影響力は、終盤にむけてどんどん大きくなるのでスピード感があります。
油断して流れに乗り遅れると、いちばんおいしいタイミングに準備が間に合わなくて何もできない!なんてことになるから気をつけましょう。
全プレイヤーの合計得点が一定を超えると、ゲームは終わりに向かいます。
「影響力を持ちすぎた騎士団を恐れた国王が、解散を命じる」ことで、ゲームが終わるのです。
国王の焦りを象徴するかのように、最後の手番は急に訪れます。
最終得点計算をしたあと、もっとも得点の高い人の勝ち!
たのしいね、遊んだ感想!
独特の色彩にカラフルなコマを並べるのは楽しいですね。
小一時間で遊べて、しっかりとした手応えも得られる、なかなか優秀なゲームです!
毎手番考えどころがあるのに、選択肢が絞られているせいか、とてもスピーディーに回せます。
ゲームに慣れれば慣れるほどプレイ時間が短くなっていくのに、小一時間で終わったとは思えないほどやりごたえがあって、不思議ですらありますね~。
別のアクションを何度か行うことで、本当にしたいアクションができるようになる仕組み。
「建設」で、建物を建てれば建てるほどアクションが強くなっていくのですが、例えば最も手っ取り早い得点源である「聖戦」をなるべく繰り返したい。
でも戦うたびに敵も強くなるし、先に「招集」して兵を集めたりして、力を蓄えないと。敵を求めて「移動」もしておかなければならないし…といった感じで。
タイルに置かれたトークンのやりくりだけでなく、複数のアクションとやりたいことの兼ね合いを、どの順番でいかに上手に行うのか考えるのが面白いところです。
盤面をみると、他のプレイヤーとバチバチにやり合いそうな雰囲気がありますが、実際は自分の手元でいかに効率よく回すかを考えて過ごす時間がほとんど。
自分手元だけのことなので、他の人にあまり邪魔されにくいのがありがたい。
もちろん騎兵コマを動かしているのは共有のボードなので、敵と戦ったり、建物を置いたりと早いものがちな要素ばかりなのですが。
基本的に、他の人の足を引っ張ることより、自分の有利を組み立てることのほうが有益なところが、当世風の味わいです。
いろいろできそうでいて、今の手番にできる選択肢がいつも絞られています。
だからルールだけみて想像するより、実際はかなり遊びやすい印象です。
本当によくできた中量級だと思います。
どこかで見かけたらぜひ、遊んでみてくださいね!
2021年には拡張セットも出るって言うし、そちらも日本で流通してくれるとありがたいな~。
『クルセイダーズ ~主の御心のままに / Crusaders: Thy Will Be Done』
2-4人用 / 14歳以上 / 約40-60分
Designer: Seth Jaffee
Artist: Adam P. McIver
Publicher: Tasty Minstrel Games (2018) ※中国語/日本語版 2020
Crusaders: Thy Will Be Done | Board Game | BoardGameGeek
この記事を書いたのは、なかよし☺(東京なかよしデザイン)
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