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全作オススメ! 遊んで楽しかったボードゲームのことを、ボードゲーム作家が2人がかりで書き綴るご機嫌なブログです☺

マンモスを狩りたい気分を味わってよ『パレオ ~人類の黎明~』【100点】

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『パレオ』は、原始時代をテーマに遊ぶ協力型ボードゲームです。

2021年のドイツ年間ゲーム大賞、エキスパート部門(KDJ)を受賞した作品です!

まだあまりやり込んではいませんが、せっかくの話題作なので、遊んだ感想を書きます。

 

目次

 

どんなゲーム?

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プレイヤーたちは、同じ部族の仲間です。

それぞれに自分のファミリーを率いますが、プレイヤー同士で資源を共有し、常に相談しながら必要に応じて役割分担を考え、ときには誰かの困難に駆けつけて力を合わせます。

死の恐怖に囚われてしまう前に、繁栄の証である壁画を完成させることを目指すゲームです。

 

ゲームの概要

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プレイヤーの目標は、部族を生存させながら5つのパーツからなる「壁画」を完成させることです。

壁画を完成させるゲームの内容は、準備する難易度によって変化があります。

例えば最初のレベルでは、獲物を求めて移動しつつ、冬に向けて食料を備えるべく巨大なマンモスを狩ることを目指します。

難易度のレベルをあげていくと、狼の群れや雪原などが、新たにゲームに登場することもあります。

多くの追加モジュールが用意されており、難易度に合わせて山札などに組み込むことで、演出が変わるような仕組みになっているのです。

 

遊ぶときには、プレイヤーごとにアクションやイベントのための山札を持ち、ファミリーのメンバーと道具を自分で管理します。

資源は全プレイヤーで共有します。

ひとりずつ手番を交代しながら遊ぶようなルールにはなっていません。

全員でアクションを選び、相談して、対応する順番をその都度決めながら、ゲームを進行することになります。

ゲームが始まると、「昼」には全員でアクションを繰り返し、各プレイヤーが手を尽くしたら「夜」が訪れます。夜には、必要な食事や試練に対応します。

夜が終わると、次の昼をプレイする前に、捨札が再生されます。使ったカードが、誰かの山札としてプレイヤーの手元に戻ってくることも意識しておくといいかも知れません。

勝利条件を満たすか、敗北するまで、「昼」と「夜」という1日の流れが繰り返されます。

 

昼パート

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「昼」には、自分の山札から3枚を引いて、カードの裏側にイラストで示されたヒントを参考に、1枚だけ選んで公開します。

例えばヒントとして森が描かれていたなら「おそらく木材が手に入るんだろうな」「何か果実を見つければ食料になるはずだな」といったことを想像できますよね。

公開したカードには、たいてい選択肢があります。

必要な技能や支払うコストなど、条件を満たせればよりよい報酬が得られるでしょう。

満たせない場合、手番のアクションが空振りで済むのはよいほうで、ときには自分のキャラクターにダメージを負うこともあります。

ダメージが蓄積するとキャラクターは死亡し埋葬されて、ゲームが敗北に近づくので注意が必要です。

ゲームに勝利するための条件である「壁画」を描くためのアクションも、山札のどこかに含まれています。

多くのカードには、「手助け」の選択肢も示されており、他のプレイヤーの選んでいるカードの課題に一緒に取り組み、報酬を分かち合うこともできます。

 

夜パート

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全員の山札が尽きると「夜」になります。

夜には、各プレイヤーの抱えるファミリーの人数と同じだけの食料を支払います。

支払えない場合、足りない食料と同じ数だけの死の恐怖こと「ドクロトークン」を受け取ることになるので、食料の提供は重大です。

それが済んだら、全員で「試練」に挑みます。

やはりこちらも、対処できない場合はドクロです。食料とは違い、協力して対応することができるので。

試練は予め公開されており、毎晩対応が必要になるものでもあるため、しっかり狙って昼を過ごす必要があるでしょう。

 

勝利と敗北

食事を与え損ねたり、試練を超えられなかったり、誰かのファミリーのキャラクターがひとり死亡するたびに、プレイヤー全員でドクロを受け取ります。

5つ目のドクロを受け取ってしまうと、敗北です。

敗北するより先に、壁画を完成させることを目指します。

協力ゲームなので、勝利も敗北も分かち合います。

壁画を完成させられたら勝ちです。

 

たのしいね、遊んだ感想!

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かわいい見た目…でもすごく手強い。

やりごたえがあるのに、遊び方は直感的でわかりやすいです。

私の遊ぶ環境では、最初に全てを理解せずとも、絞られた選択肢を選ぶところから遊び始めるなど、段階的にルールを紹介しやすかったのも好印象でした。

プレイ時間は45分~60分という表記で、エキスパート部門という割にはかなり気軽に遊べる作品です。

モジュールを切り替えて難易度を上げていくことで、原始人たちの物語が進むかのような新鮮さも味わえます。お手元に置いて長く楽しむのにも向いていますね。

雰囲気もかわいく、広くおすすめしやすいゲームです!

 

以下、ネタバレを気にしない感想です。

 

ネタバレ対策のおねがい

『パレオ』は、一度しか遊べないレガシーゲームのような厳密なゲームではありません。

しかし説明書やコンポーネントに、初めて遊ぶ体験を重視するような配慮を促す文言ががあり、「未知を解き明かす」ことを魅力として提案されています。

その提案があなたにとってどんな価値があるかは、あなたにしか判断できないことです。

だからこのゲームを遊ぶつもりの人は、ここから先を読まないでください。

ぜひ機会を作って、自分で味わってみてください。

遊び終わってまだ覚えていたら、この先を読みに戻ってきてね!

 

 

初回プレイ時に何が起こったか

1日目(1ラウンド目)であっという間に全滅した私たち。

しかも5アウトで敗北というところ、7~9アウトくらい受け取ってしまっての惨敗だったので、ちょっとびっくりしました。

この1回の結果しか機会がなければ、自分たちの遊び方の正しさを疑い、難易度の設定を疑い、作品を疑い、腑に落ちなければ自分たちの趣味に合わない作品だと投げ出すこともあったでしょう。

幸い私は、繰り返し遊ぶ環境に恵まれています。とりあえずもう一回は遊ぶことは決定事項でした。

 

とはいえ、初回プレイにありがちなルールミス、間違って遊んでいるところはなかったかという確認は必要。

いくつかのルールを確認しながら、このゲームのデザインの意図に、思いを巡らせました。

説明書の「未知を解き明かす」という文言をずっと意識していたわけではありませんが、このゲームの作り手はどんなことを考えてこれを作ったり決めたりしただろう?といったことはよく考えます。

 

設計思想に思いを馳せよう

パレオの作者は、考古学者であるということもしばしばアナウンスされています。

作り手は考古学者。そして私たちは原始の時代を生きた者として、この世界観を味わうことについて、もう少し考えてみましょう。

原始人の時代のことは、私はぜんぜん詳しくありません。

人類史的にどれくらいわかってるのかみたいなことすら見当もつきません。

だからぜんぶ想像ですけど、きっと死は身近で、わからないことだらけ、道具といえばせいぜい石器。打製のやつ。動物の毛皮とか、身体に巻きつけたりしたのかな。だから紐みたいなものもあったのかもしれないな。

外へ出かけるとき、何かをやってみようとするとき。知っていることと知らないことの差や、甘い目論見が、かんたんに生死を分けたことでしょう。

同時に、無謀に思える挑戦が未来を切り開いたこともあったかも知れません。

農業は始まっておらず、狩猟と採集の日々。定住せず獲物を求めて、住処を点々としたりもしたのかな。木の実。獣とか魚。料理というほどではないけど、材料を焼くくらいはしたんじゃないかな…うーん、どうだろう。

原始時代の想像おわり。

 

初回プレイの反省

さて、1回目はあっという間に敗北しました。

そのプレイを原始人の想像を元に振り返ってみると、たしかに私たちの考えは甘かった。

最も低い難易度であることを都合よく解釈して、食料の確保や生存を軽視し、焦って成果をあげることにばかり目を向けていたことに思い当たりました。

山札の偏りにより最初の数手番で順調に食料を得ていたこともあって、楽勝を確信。

無難な生存よりも気軽にリスクを取って、資源の獲得や狩りの成功といった各プレイヤーのささいな成果を見込んで、すべてうまくいくかのような選択を重ねました。

手番がすこしでも無駄になりそうなことを嫌がり、常にプレイヤー全員が何かを得られるような可能性に賭けて、結果的には、空振りやダメージを負うような回数を増やしていたのです。

そりゃ、惨敗するわ!

 

でもでも、初回プレイを経たおかげで、遊ぶ前には秘められたままだった山札の何割かを確認でました。多少の土地勘ができた気分です。

それに、夜のパートに起こることの影響を、噛み締めることができました。原始時代の人はすぐ死ぬということを理解しました。

初回プレイの経験を踏まえて、ゲームの序盤、中盤、終盤に起こることを、より精度高く想像できるようになったのは確実です。

 

2回目の挑戦

反省を踏まえ、同じメンバーで2回目のプレイに挑戦しました。

結果からいってしまいますが、3日目の終わりに壁画を完成させ、見事にゲームに勝利しました。

もし3日目に勝てなくとも、夜を超え、4日目を迎えられることは確実でした。初回とうってかわって余裕の勝利です。楽勝です。

初回プレイで驚くくらいの負け方をしたのに、またまた驚かされました。

実は難易度を下げるための公式の追加ルールも2回目から適用してはいたのですが、2回目のプレイの勝敗にははあまり影響がなかったように感じました。

確かに最初のレベル。難易度は低かったのです。

 

勝因は間違いなく、原始人目線での経験の差でした。

しかし思い返せば、最初の敗因もまた、経験によるものでした。

 

改めて初回の敗因を考えよう

私もボードゲームはこれが初めてというわけではないですし、同じ協力ゲームのジャンルの他のタイトルをいくつか遊んだことがあります。

協力ゲームといえばボードゲームファンがすぐ思いつく、有名な『パンデミック』を比較の例に挙げてみましょう。

パンデミックの舞台は現代で、世界に蔓延しようとする伝染病に対応するべく、プレイヤー全員で各地を回りながら治療に当たりつつ、4つのウィルスの研究を進めてワクチンの開発を目指すボードゲームです。

準備の段階でルールに則った取り組むべき課題が自動的に提供されつつも、ゲームごとに傾向が生まれるシステムが秀逸で、臨機応変に読み解き対策しながら、効率よく解決に当たる詰将棋的な取り組みを楽しむようなゲームだと私は思います。

詰将棋というような印象を抱くのは、勝利のためには手番をほとんど無駄にできないようになっているからです。

パンデミックのゲームの中で起きることは、準備の段階で5割以上の見当がつくようになっています。

運の要素は多少はあるものの基本的に、各プレイヤーがルールとゴールを完全に把握した状態で、最初の手番から効率のよいプレイをしてやっと勝てるかどうか、という見事なバランスを味わえる作品です。

「パンデミック」おすすめです。

 

話をパレオに戻します。

2回めの勝因は経験でしたが、初回のこっぴどい負けの原因になったのも、これまでの経験だったなと思ったのです。

協力ゲームということで、なんとなくパンデミック的な攻略を意識しました。

多少のダメージを許容してでも、目標の達成を優先することが勝利につながるのだろう。最初だから加減もわかんないけどかわいい世界観だし、まあいいとこまではいけるはずだ。

そんな姿勢で、パレオの初回に臨んでしまったというわけです。

こういった、他のゲームのイメージで初めて遊ぶゲームに臨んで失敗することはめずらしいことではありませんが、パレオの初回の敗北は、ありがちな印象とはちょっと異なるものでした。

設計思想に、経験の蓄積が活きるような仕組みを感じられた気がしたのです。

 

ここからパレオのレベル1のプレイについて、本当の本当にネタバレでこの通りにやったらたぶんぜったい勝てちゃう攻略方法なので、読むならそのつもりで読んでほしいんですけど。※いったん読まずにおくならまとめに飛んでね

 

2回目の原始人気分

ゲームを始めた時点では、プレイヤーは道具も持たず、能力のある部族の仲間も限られているので、とにかくできることが少ないです。

原始人なら誰でも知っていることですが、生き延びることがまず大事。

特に食料の確保は大事です。

マンモスを見かけてちょっと手を出してみようかなと思って見に行くと、己の無力さを悟るでしょう。絶対むりだよあんなの。

だから始めは、運良く木の実などが手に入ることを願って森に入ってみるとか、地道に石や木を拾って道具を作ることから始めるべきです。

ちょっとの成果を欲張って痛い目に合うことにくらべたら、手番を無駄にするくらいどうってことない。生きてこそ明日はやってくるんだ。

なるべく怪我をしないように、ちょっとずつやっていきましょう。

道具を作っておいたおかげで、何度か逃したシカを狩ることに成功するときがやって来ます。

この調子でスムーズにいけば、もっと手強いイノシシだって、倒せる目処が立ちそうです。

恐ろしい夜を超えればもう、たいていのことはできるかな、という自信がついてきました。

ペースがわかってきたね、手が空いてる人、壁画の作業でも進めてみない?

そうやって武器以外の道具を作る気になったり、食料以外の資源を探し始めたりするでしょう。

でも話は、そんなに簡単ではありません。

なぜなら狩った獣はゲームから除外されて、いなくなってしまうのです。

 

狩れそうな獣のあては減っているのに、部族の仲間は増え、食料がますます必要になっていきます。

うまくやってきたつもりなのに、このままではジリ貧だ…。

そこで私たちは決意するのです。

マンモスを、狩るぞ!

 

…これが、勝ちパターンに入っていく原始人プレイヤーの気分だと思います。

 

マンモスを狩ろうよ

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このゲーム、マンモスを最初に狩れたときにはもう、めちゃくちゃ盛り上がります。

なにせ報酬がうまうまなんですよ。

敗北を喫した仲間とのリベンジマッチだったらなおさらです。

カードの内容をみると思い知るんですが、プレイヤーひとりでは、ほぼ勝てないようになってるんですよね、マンモス。

 

イノシシ程度までなら、しっかり準備していればプレイヤーひとりで立ち打ちできます。あるいは準備していなくても、たまたま手の空いた他のプレイヤーが助けてくれて、どうにかなったりするでしょう。

でもマンモスは別格。

プレイヤーがみんなで「マンモスを狩ろう」と決意して、準備して初めて成功するような強さになっています。

まあ部族を狩人で固めたり、道具がうまく作れてればひとりでも勝てなくはないんですけど、それだと壁画を描くのが間に合わなくなって結局敗北する気もします。

まあ他のプレイヤーがカバーしてくれれば大丈夫かもな、レベル1だし。

 

山札の内容をいくらか知って土地勘を高めて、手強いマンモスを避けながら道具を整え、弱い獣を狩りながら生き延び、力を蓄えて。

マンモスを待ち伏せられる頃には、なんと壁画も進んでる、という。

パレオのレベル1で味わえる経験は、本当によくできていると感じました。

 

そんな印象が強いので、ドイツの年間ゲーム大賞に選ばれたとき、「審査員の人たち、ぜったいマンモス狩るまで遊んだな」と思ったものです。

実際どうなんだろうなー、審査員はマンモス狩ったのかな。狩っているといいな。

みんなもマンモス狩ってほしいのは。

私たちの部族の旅はまだまだ、狼の群れを追いかけているところです。

このあとどんな原始人な目に会えるのか、楽しみにしています。

 

パンデミックとはどう違う?

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パレオとパンデミックは同じ協力ゲームであり、1時間程度で決着するボリュームも似通ってみえるところがあります。どちらも遊べば面白い。

そしてパンデミックは有名だから、参考にしやすい人も多いはず。

だからパレオとパンデミックとの比較を、もう少し書いておきます。

私はパンデミックのことは、スピンオフ作品も多数手元に揃えているくらい好きですが、今回はパレオを推す立場でやります。

 

パンデミックは間違いなく名作ですが、発売から時間が経っていることもあり、いまとなっては遊ぶのがかなり難しい部類のゲームだと、私は思っています。

なにせ最初に配られたカードには自分だけの能力が記されたテキストがある。

いざ手番になったら、アクションポイントが4つもあり、できる行動も8種類ある。

最初からすべての選択肢を把握していないと遊べないのは、なかなかプレッシャーがあるものです。

そもそも雰囲気がシリアスなところも、遊ぶハードルになることもあるかもしれませんね。

他のプレイヤーと相談はできますが、有利に見える手番の過ごし方には、そんなに自由がありません。みんなで最善手を決めていく感じ。そこが面白いんですけど。

負けたときには、何手番前のあの判断が失敗だったね、といった話ができるくらい、シビアな展開になりがちです。

 

一方パレオは、ルールも雰囲気もゆるいです。死は身近ですが、イラストはかわいい。

遊ぶときには、先だってめくったカードのことだけ分かれば、先に進めます。

できるかできないか、できるならやるかやらないかだし普通はやるでしょうし、できなくても直接的な減点(キャラクターへのダメージ)はめったにないです。

しかも選択するカード自体は、裏面のイラストからイメージでえらんでよいというゆるさ。

だから私が遊ぶときには、ルール全体の把握はあとまわしにして、遊びながらめくったカードのことだけ説明しながらすこしずつ遊べたので、楽でした。

 

2つのゲームの実際のプレイ感で、特に大きな違いになるのは、手番の空振りが許されるかどうかだと思います。

パレオは、おわりのタイミングの見込みが立てづらいゲームです。なんだか急に負けたりする。

なにせ原始人なので、石ころが手に入ることよりも怪我をすることのほうが重大だったりします。生存できないとすぐゲームが終わるのです。

だから目標の達成を急ぐよりゲームの継続を優先したほうがいい場面が多くあります。空振りだったとしても、手番を無難にやりすごすことを許容していったほうがうまくいくとすら言えるでしょう。

パンデミックのシビアさに慣れていると、無駄な目に合わされているように思えてモヤモヤするところはあるかもしれませんね。

 

購入を迷っている人のためのまとめ

ゲーマー層からの受けの悪さも耳にするので、購入を迷ってこれを読んでいるような人たちのためにまとめを書きます。

2時間くらいのゲームを遊びがちな私もそこそこのゲーマー層というか、すくなくともカジュアル層ではないと思うのですが、遊んだら私は面白かったです。

 

パレオは、経験の蓄積が活きるガチャゲーです。

同じガチャゲーでも、ウイングスパンとはまたちがったガチャの楽しさがある。ガチャゲーは楽しい。アクションはガチャだし、仲間もガチャ、道具もガチャ。でもだんだんと見当がついてきます。

特にアクションカードの裏面が場所になっているのは世界観によくマッチしています。行ける場所のなかから、やりたいことができそうな場所を選ぶのは直観的でわかりやすい。

 

手なりプレイが求められるガチャゲーにも見えるので、特に初回、勘所がつかめないまま負けたときには「ただただ思い通りにならないゲームだな!」というような投げやりな気持ちがしてしまいそうなことも否めません。

でも2回め、3回めには、景色が変わってくるはずです。

遊んでいるうちにだんだんと山札に見慣れて、未知の危険を警戒するような不安が減っていくのは、興味深い体験です。

でも私が感心したような原始時代的な味付けは、複数回やらないと実感できないことかもしれません。1回しか遊べないような環境だと、印象は悪くなってしまうのかもしれないですね。

 

繰り返し遊べる人なら迷わずどうぞ。

かなり直観的に味付けされているので、原始人の気分を想像できそうな人にはなおさら、おすすめしたいボードゲームです。

最新のドイツゲーム大賞という、旬なタイミングで日本語版が遊べるのはありがたいことだと思うので、ぜひあなたも遊んでみてください。

 

 

『パレオ ~人類の黎明~ / PALEO』
1-4人用 / 約45-60分 / 10歳以上
Designer: Peter Rustemeyer
Artist: Dominik Mayer
Publicher: アークライト(日本語版 2021)

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この記事を書いたのは、なかよし☺(東京なかよしデザイン)

 

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